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安房国一宮 安房神社


桜の参道は既に葉桜。
桜が終わると、緑が眩しい。

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昔の区分:東海道十五国 
伊賀・伊勢・志摩・尾張・三河・遠江・駿河・甲斐・伊豆・相模・
武蔵・安房・上総・下総・常陸 

と、現在の千葉県は安房・上総・下総の3国からなってまして。
いずれの一宮も式内社(名神大)で、現在は別表神社

下総国一宮:香取神宮 官幣大社 勅祭社
上総国一宮:玉前神社 国幣中社
安房国一宮:安房神社 官幣大社

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(Wikipedia 安房国より)


国譲り神話・経津主大神の香取神宮は別格として。
安房神社が官幣大社と、社格が高いのは。
アワビの貢進地として朝廷から重要視されてたからなんだとか。

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更に、養老令の注釈書『令集解』(奈良時代)によれば。
特定神社の所領として定められた郡を「神郡」と言い、当時は8つあったという。
他のメンツは錚々たるメンバーなんだが、そこにも安房神社の名が。

伊勢国度会郡:伊勢神宮
伊勢国多気郡:伊勢神宮
安房国安房郡:安房神社
下総国香取郡:香取神宮
常陸国鹿島郡:鹿島神宮
出雲国意宇郡:出雲大社熊野大社
紀伊国名草郡:日前神宮・國懸神宮
筑前国宗像郡:宗像大社
これで八神郡コンプリートや。

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で、上宮と下宮があるんだが。
上宮に祀られてるのが、忌部氏の祖神・天太玉命。
神社検定で3・2級と『古語拾遺』を掴まされた者としては馴染みの神様で。
下宮に祀られている天富命(天太玉命の孫)によってこの地に祀られたという。

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境内には、代わって山桜。

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境内2末社の内の一つ、厳島神社。
巨岩をくり貫いて小祠が造られている。

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で、祭神・天太玉命とは。

・岩戸隠れの際、思兼神が考えた天照大神を岩戸から出すための策で良いか
 どうかを占うため、天児屋命とともに太占(ふとまに)を行った。
・天孫降臨の際には、瓊瓊杵尊に従うよう命じられ、五伴緒の一人として随伴。
 五伴緒とは天児屋命天太玉命、天鈿女命、石凝姥命、玉祖命。
天児屋命の子孫である中臣氏、天太玉命の子孫である忌部氏は共に朝廷の神事を
 取り扱うも、忌部氏はやがて没落。

ライバル・天児屋命は中臣氏・藤原氏の祖先神。春日大名神の一神である。

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”當國一宮”って書いてあるのかな。

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この拝殿。横から見ると。
何とコンクリート製。

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拝殿同様、神明造の本殿。
拝殿は昭和、本殿は明治と新しい。

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社殿左手の御仮屋。以前は渡御してきた神輿が安置された場所なんだとか。

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右手には、もう一つの末社・琴平社。

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社殿左手奥にある御神水(蛇口から出るみたいなんだが)は。
申込制なんでやめといた。

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社殿を右手から。
本殿と繋がっているのは神饌所。

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ちなみに、上宮には。
后神である天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)と。
忌部五部神が相殿神として祀られている。

忌部五部神とは。
櫛明玉命(くしあかるたま) - 出雲忌部の祖。玉造部の祖神。
天日鷲命(あめのひわし) - 阿波忌部の祖。紡績業・製紙業の神。
天目一箇命(あめのまひとつ) - 筑紫忌部・伊勢忌部の祖。製鉄・鍛冶の神。
彦狭知命(ひこさしり) - 紀伊忌部の祖。工匠の守護神。
手置帆負命(たおきほおい) - 讃岐忌部の祖。工匠の守護神。

天石屋戸のくだりでは。
・天目一箇命が、刀斧・鉄鐸を造った。
・櫛明玉命が八尺瓊勾玉を作った。
・天日鷲命が穀(カジノキ)・木綿などを植えて白和幣(にきて)を作った。
・彦狭知命と手置帆負命が、天御量をもって木を伐り、瑞殿を造営。
いずれも神器の制作に携わった神。


社殿の右手の下宮は。

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天太玉命の孫・天富命を祀る。
Wiki によれば、天富命とは。

1. 神武東征においては、手置帆負命・彦佐知命の二神の孫の讃岐忌部・紀伊忌部を
 率い、橿原の御殿を作った。
2. また斎部の諸氏を率いて種々の神宝・鏡・玉・矛・楯・木綿・麻等を作らせ、
 そのうち櫛明玉命の孫の出雲玉作氏は御祈玉を作った。
3. 天日鷲命の孫の阿波忌部を率いて肥沃な土地を求め、阿波国に遣わして穀・麻種を
 植え、その郡の名は麻殖となった。
4. 続いて更に肥沃な土地を求めて阿波忌部を分けて東国に率いて行き、麻・穀を播き
 殖え、良い麻が生育した国は総国と言われ、穀の木の生育したところをは結城郡と
 言われ、阿波忌部が住んだところは安房郡と言われた。
5. やがてその地に祖父の太玉命を祀る社を建てた。現在の安房神社でありその神戸に
 斎部氏が在る。また、手置帆負命の孫は矛竿を造り、その末裔は今別れて讃岐の国に
 在り讃岐忌部氏として年毎に調庸の他に八百竿を奉るのは、その事のしるしである。

「安房」は阿波からって話か。

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この神社。
房総半島の南端にありまして。
JR館山駅からはバスで約20分。

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東京→千葉 総武快速で40分。
千葉→木更津 総武快速で40分。
木更津→館山 内房線で70分
館山駅からJRバス関東で20分(SUICA使えず)

な訳で、東京駅から約3時間。
骨折れる場所だった。






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